70人でブドウの収穫〜200キロに笑顔いっぱい、あまほらファーム

2016/09/27|カテゴリー:復興釜石新聞 産業・経済

幅広い年代のボランティアがブドウの収穫=19日、あまほらファーム

幅広い年代のボランティアがブドウの収穫=19日、あまほらファーム

 

 NPO法人遠野まごころネット(臼澤良一理事長)がワインの生産を目指して釜石市甲子町天洞に開くぶどう園「釜石まごころの郷・あまほらファーム」の収穫祭は18日午前、現地で行われた。支援のボランティアや近隣住民ら70人が白ぶどう約200キロを収穫、選果処理して20日、醸造場所の長野県に発送した。

 

 同ファームは開墾整備、植栽して3年目。約2千平方メートルに、赤と白合計9種の苗1050本が育つ。この日の収穫は白ワインとなるシャルドネ、ケルナー、ミュラーの3種。畝(うね)ごとに同一品種が植えられていた。選定や摘み取りの要点を聞いた参加者は専用のハサミを手に、小雨の中で作業した。摘み取り、集荷したブドウの房は、虫食いや未熟な実を取り除く選果を施し、種類別に計量した。

 

 参加者は、ファーム開設を支援、植栽から四季の作業にかかわるバークレイズ証券、イオングループと、近隣の健康づくりサークル「大松スクラムメイト」の会員や家族。日本語の堪能な外国人社員も多く、”国際的な”収穫作業は和気あいあいのうちに進められた。

 

 大松の千田トミ子さん(61)は孫の北上市立南小5年、石川涼君(10)を伴った。涼君は3連休を利用して釜石に来た。「ブドウの収穫は初めて。甘く、おいしかった。ワインの味は分からないけど…」と、摘み取り、集荷、選果を続けた。

 

 愛知県の大学生長谷川佳祐さん(19)は両親と東日本大震災被災地のボランティア・ツアーで宮城県亘理町の活動後、収穫に参加した。「初めて体験した。ワインは飲めないけど、興味はある」と楽しんだ。

 

 バークレイズ証券のチーフ・オペレーティング・オフィサー長谷川康一さんは「震災から5年間、大槌、釜石で林業の再生と振興などをお手伝いしてきた。ファームも夢のある事業。応援を続けたい」と語った。

 

 イオングループの金丸治子環境・社会貢献部長は「主に被災地の海岸林の植栽を応援しているが、3年目でこれほど収穫できるのはうれしい。ワインの販売にも協力したい」と語った。

 

 遠野まごころネットの小谷雄介副理事長によると、昨年の初収穫では全収量が20キロで、今年は10倍になった。「虫、鳥、動物の食害対策や、強風による苗木や支柱の被害など苦労もある」と小谷さん。しかし、遠野市に整備するファーム1ヘクタールを加え、2年後には1・5トンを期待し、将来は醸造所の建設も見込む。

 

 同ネットは被災地域の活性化、障害者の就労支援事業との連動など、社会に役立つ複合的な「ものづくり」事業を目指す。ファームの運営とワインの一環生産も、その一事業。

 

(復興釜石新聞 2016年9月21日発行 第522号より)

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