被災者の住宅再建をサポート〜釜石で「いわて復興住宅祭」

2016/09/23|カテゴリー:復興釜石新聞 地域

住宅再建希望者に住まいの情報を提供した復興住宅祭

住宅再建希望者に住まいの情報を提供した復興住宅祭

 

 東日本大震災の被災者の住宅再建を支援する「いわて復興住宅祭」(県主催)が10、11の両日、釜石市鈴子町のシープラザ遊で開かれた。住宅メーカーや工務店、住宅設備関連会社など22の企業、団体が出展。来場者にさまざまな情報を提供し、相談にも応じた。

 

 各出展者が展示ブースを設け、自社のモデルプランや商品を提案。11日は公的支援制度、災害復興住宅融資などに関する住宅再建セミナー、建築士や弁護士など専門家による個別相談会も開かれた。

 

 被災者の家計負担に配慮した低廉で品質の良い住宅を提供しようと、県内の建築関係団体と県が2011年に立ち上げた「岩手県地域型復興住宅推進協議会」は、木材供給から設計・施工、維持管理までグループで対応する仕組みを構築。「地域住宅生産者グループ」として135グループ(1465社)が登録し、同協議会が建て主と業者のマッチングサポートを行っている。

 

 協議会によると、高齢者世帯の自宅再建では、資金調達の難しさから1千万円以下を希望するケースが圧倒的に多いという。かさ上げによる宅地造成工事の遅れから「土地がまだ決まっていない」という不安を抱える人も。

 

 協議会では建て主の要望を実現できる生産者グループの情報を提供し、スムーズな業者選定、早期着工・完成につなげている。このシステムは震災被災者の再建だけでなく、県内の一般建物も対象。15年度までに推計で約1万3千戸が施工されている。

 

住宅の模型も示した地域型復興住宅推進協議会のブース

住宅の模型も示した地域型復興住宅推進協議会のブース

 

 会の事務局を務める一般社団法人岩手県建築士事務所協会の鍋倉孝行副会長は「被災者の再建支援と共に地域住宅産業の活性化、地域材の活用にも効果が期待される。地元業者が手がけることで、後のメンテナンス面でも安心できるのでは」とメリットを示した。

 

 大槌町で被災し夫婦で仮設住宅に暮らす男性(75)は、地域型復興住宅の説明を聞き、「思っていたより安く建てられそう。土地が引き渡されるのは、区画整理事業が完了する来年度の見込み。不安もあるが、何とか再建にこぎつけたい」と話した。

 

 県では12年から沿岸被災地3会場で、被災者支援の住宅祭を実施。他にも住宅再建相談会を月に数回、沿岸各地で開いており、自立再建の補助金制度の継続と合わせ、支援体制を維持していきたいとしている。

 

(復興釜石新聞 2016年9月17日発行 第521号より)

 

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